寒い日に大雨が降るたびに、中学2年生の冬の学校帰り、バス停の景色を思い出す。雪に変わりそうなくらい冷たい雨の中でバスを待っている真っ白な肌の男の子。隣のクラスでいじめられてて休みがちなのを知ってた、でも凍える大雨の中で傘をさしてバスを待つ彼は凛としてて、カッコいいなぁなんて思った。

秋が来た〜なんで浮かれてた日から何日経ったかな。すっかり寒くなって、冬っていつもこんなに寒かったかなって不安になります。忘れられないと思ってた君のこと、少しずつ大丈夫になってきた。梅雨が始まった頃のことなんて、もうあんまり思い出せないもんね、こんなに寒くなったら無理もないよね。セミの抜け殻なんてどこにもないし、この寒さじゃ夜中の公園なんて行きたくならない。ああそっか季節って、何かを忘れさせるためにあるのかもなんて思ったよ。

上書きしたら忘れられちゃうくらいのしょうもない小さな恋でした。絶対売れると思った映画、大コケでした。あんまり宣伝しなくてよかったねって笑われそうです。途中で読むのをやめられた文庫本。古本屋に売っても10円にもならないね、やめよっか。そんな感じです。

あ。でもそうだな、いま思いつく気になることはひとつあって。あの時、毎日送ってくれた猫の写真、あれ今も他の誰かに送ったりしてますか。してるからって何ってわけじゃないんだけど、また送れなんてそんなこともちろん言わないけど。その優しさが好きだったなって今ちょっと思いました。

わたしあんなに君のことで騒いでいたのに、今もう違う誰かの目を見て自分の弱さを話したりしてます。叶わなかった夢の話とか、大好きなおじいちゃんの話とか、眠れない夜に考えることの話とか。それこそがわたしの弱さなんだけど、なんて伝わらないか、意味わからないか。

早く忘れたいなんて思ってたのに、いざ忘れてみたらやっぱり忘れたくないこともあったなんて気づいたりして。