1月8日の終わりの話

夏に好きになった人は誕生日を教えてくれなかった。もう会えなくなった今なら、それでよかったと思えるよ。やっぱり優しい人だったんだなって思ってます。

知らなければ何でも無いただの1日なのに、小学生の時の初恋の男の子の誕生日を大人になった今でも覚えていたりする。4月27日になると毎年あの男の子のことが頭に浮かぶ。

たった365個しか無いのに、その一つ一つをパズルのように埋められていくみたい。黒いペンで塗りつぶされていくみたい。赤いペンでバツをつけられているみたい。毎日おめでとうって言わなきゃいけないみたい。

人の誕生日はあんまり覚えてられない。

とか言って、たいして好きでもない癖に「好きな人」って名前をつけた彼に「おめでとう」を言うために、あと5分。起きてます。

今日もしょうもない女の子で安心するね。

幸せになれそうもなくて、安心するね。